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フェリーニ 道

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沖縄県庁前からタクシーに乗った。
80くらいに見えるおじいさん運転手だった。
世間話からひょんなきっかけで映画の話になった。
おじいさんは思い出をなぞるように、久振りに記憶から取り出す感じで
大好きな映画はフェリーニの「道」と言う。
とても衝撃を受けた作品で、主演が男優はアンソニー・クインで彼は
「ノートルダムのせむし男」も出ていると、すらすら俳優や作品名が出てきた。
残念ながら「道」は見ていなかったので、話しを聞くと
道化が旅をする話だそうで、主演女優がとても可愛らしく健気だったという

「運転手さんはおいくつですか」と尋ねると「(77だよ」と答えた。
「私の母と同じ年です」私
「お母さんをお大事に、親孝行してよ」と言われた。

観るきっかけは些細なものだった。
この運転手さんが一番大好きで感動して忘れられない作品をぜひ観てみたくなった。
GEOでレンタルした。
生きることが厳しい時代の人間性を問ういい映画だった、そして切ない・・・。

イメージ 1

ここからは博学ではなく、観ててから学んだこと。
この作品は戦後初めて日本で上映したイタリア映画祭の作品の一つだったようだ。
1956年にアカデミーの外国映画賞を受賞している。
この作品で監督のフェデリコ・フェリーニは有名になった。

それと、この女優のジュリエッタクイーンはフェリーニの奥様だった。
ふむ・・監督と女優の結婚はよくあることだし、監督の奥様が主演女優というのもある
納得

イメージ 2

ネオリアリズムと言われるカテゴリーらしいが、戦後間もない時にこの作品を作るとは感慨深い。
淀川長治さん曰く「人間の作品として人間というものを映画して、これほど立派なものはありませんでしたね・・・」

ハリウッドや現在の作品から離れたいときにオススメです。

★★★★

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